骨造成
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Bone augmentation
骨造成とは、インプラント治療に必要な顎の骨の量が不足している場合に行われる処置です。骨補填材などを用いて骨の回復を促し、インプラントを埋入できる環境を整えることを目的としています。
骨造成とは、インプラント治療に必要な顎の骨の量が不足している場合に行われる処置です。骨補填材などを用いて骨の回復を促し、インプラントを埋入できる環境を整えることを目的としています。
骨造成とは？
骨造成（こつぞうせい）とは、インプラント治療を行う際に、人工歯根を埋め込むための顎の骨の量や厚みが不足している場合に行われる外科処置です。
歯周病や抜歯後の時間の経過などにより顎の骨が吸収されてしまった箇所に、患者さん自身の骨や人工骨などの骨補填材を移植したり、骨の再生を促す特殊な膜を使用したりして、インプラントを安全に埋入するために必要な骨の土台を作ることを目的とします。骨造成には、GBR（骨誘導再生法）、サイナスリフト、ソケットリフトなど、骨の不足部位によって複数の術式があります。
骨造成のメリット
骨造成を行うことで、以下のようなメリットが期待できると考えられています。
インプラント治療が検討できるようになる
骨量不足によりインプラントが難しいと判断された場合でも、骨造成を併用することで治療が検討できることがあります。
インプラントを支える土台を整えられる
適切な量の骨を確保することで、埋め込んだインプラントが骨としっかり結合し、長期的な安定性が高まることが期待されます。
将来的なリスクの軽減
骨の状態を整えることは、治療後の清掃性や負担のかかり方を考えるうえでも重要な要素のひとつです。
※得られる結果は、骨の状態や術式、全身状態などによって異なります。
骨造成のデメリット
外科処置を伴うため、以下のようなリスクやデメリットも考慮する必要があります。
身体的な負担と術後の症状
手術に伴い、痛み、腫れ、内出血、感染などが起こる場合があります。術式や処置範囲によっては、回復に時間を要することもあります。
治療期間の長期化
インプラントを埋入する前に骨の再生を待つ期間が必要となるため、通常のインプラント治療に比べて治療期間が長くなります。
骨の再生過程における不確定要素
骨補填材が体質に合わない場合や、想定通りに骨の再生が進まないなど、経過に個人差が生じる可能性があります。
骨造成の治療期間
骨造成を伴う場合のインプラント治療期間は、骨の再生期間を含めて約6ヶ月〜1年半程度かかる場合があります。
骨造成のみを先に行う場合（二回法）は、骨の再生に4ヶ月〜1年程度の治癒期間が必要です。骨造成とインプラント埋入を同時に行う場合（一回法）でも、通常のインプラント治療より治癒期間を長めに設定することが一般的です。術式や骨の再生能力によって期間は大きく変動します。
骨造成の費用相場
骨造成は、インプラント治療の一環として行われるため、基本的に公的医療保険が適用されない「自由診療（自費診療）」となります。
費用の目安：1箇所あたり 10万円〜50万円程度
術式（GBR、サイナスリフトなど）、使用する骨補填材の種類（人工骨、自家骨など）、骨の不足量によって費用は大きく変動します。この費用はインプラント本体の費用とは別に追加でかかる費用です。
骨造成は保険適用される？
一般的な歯の欠損に伴うインプラント目的の骨造成は、原則として保険適用外です。
一方で、先天的な顎の欠損や事故・腫瘍などによる広範囲な顎骨欠損といった、国が定めた条件を満たす一部の症例では、特定の施設基準を満たす医療機関で保険適用となる場合があります。適用可否や対応範囲は状況や医療機関によって異なるため、事前確認が必要です。
骨造成の注意点
治療を検討する際や術後の生活においては、以下の点に留意してください。
治癒期間中の過ごし方
再生した骨が安定するまでには十分な時間が必要です。歯科医師の指示に従い、定められた治癒期間中は患部に負担をかけないように生活することが重要です。
術後の生活上の注意
処方薬の内服、うがい・歯みがき方法、運動や飲酒の制限など、術後管理の指示が出ることがあります。サイナスリフト等では、鼻を強くかむことを避けるなどの注意が必要になる場合があります。
術式とリスクの理解
どの術式が選択されるかで、処置範囲、治癒期間、注意点が変わります。事前に治療計画と想定されるリスク、費用内訳、追加処置の可能性などを確認しておくと安心です。
